貨幣と資本主義、その終わり
前回までの2回の更新で
「貨幣のあり方がこれからどのように変わるのか」
について考察してきました。
「現金の存在しない(キャッシュレス)世界」にすることで、多大なメリットを受けられるということが示され、そのような世界がこれから実現していくわけですが(←SF的予測に基づく)、今回はさらに「その先」について触れてみようと思います。
その先とは「貨幣制度そのものが終わる」ということです。
キャッシュレスな世界については、単に現金を数字化するだけの話なので今すぐにも出来るわけですが、この「貨幣制度を終わらせる」ということについては、なかなか難しいことだと思われます。
これまでの制度において、貨幣は「資産を計る一番の目安」になっていた指標でもあり、それをなくすということは、なかなか受け入れられないアイデアだと思われます。
「自分のもの、自分自身を表す形がなくなる」ということに恐怖を覚える人もいるでしょう。
ほとんどの人が反対すると予想されます。
また、考え方としては独立した項目でありつつも、実際的に貨幣制度は資本主義と完全にリンクしているので「貨幣制度が終わる」ということは「資本主義の終焉」をも意味します。
貨幣制度を止めるということは、資本主義に変わる何か別のものに移行するということも内包しているため、そういう意味においても貨幣というシステムを終わらせるのは非常に難しいことでしょう。
いまだにマルクスだケインズだと言われている世界で、社会・共産主義を掲げた国々がうまく立ちいかなくなった後に「貨幣制度の終わり=資本主義の終わり」の形を模索するのは容易なことではないと思われます。
ただ……
それまでの何が悪くて何が良かったのか端的に明らかにすること
そして今以上に魅力的な何かを提示すること
によって
ビックリするくらい簡単に「その次」に移行するのではないのかな、とも思っています。
……というわけで、次回以降、これまでの制度(資本主義、共産・社会主義等)の何がダメだったのか、経済や社会についてまったく勉強したことのない身をもって、指摘していきたいと思っています。
勉強してないからこそ見えてくる視点もあるということで―――