空想・科学・特異点 

Science Fiction Singularity

社会を変える動きについてのSF的予測

 

今回は、「社会を変えようとする(あるいは変えない)動き」について、自分の認識の中で、うまくまとめられていなかった部分を整理してみたいと思います。

 

社会を変えようとする(あるいは変えない)動き」を分類してみると

 

①この世界にある問題を認めて、それを変えようとする

②この世界にある問題を認めつつ、それを変えようとしない

③この世界に問題はない

④この世界に問題はない、けれども現象界を変えようとする

 

こんな感じになるでしょうか。

 

①と②が言う世界と、③と④が言う世界は微妙に違うのですが、一般的には一緒に扱われているようなので、並べてみました。

 

①の「この世界にある問題を認めて、それを変えようとする」動きは「政治的な活動」ということになります。

政治家はもちろん、マスコミ、社会派と呼ばれるような活動をしている人・団体が含まれます。

 

②の「この世界にある問題を認めつつ、それを変えようとしない」層は「政治に興味を持たない一般層」といった感じでしょうか。

不満を感じても直接それに対して力を行使しようとしない人、が含まれます。

 

③の「この世界に問題はない」とする層は、これまでの文脈では「現状に満足している人」とか「特に不満を持たない人」等、表されると思いますが、ちょっと違っていて、「ブッダ」やそのレベルで「覚醒した人」を意味しています。表層ではなく、内的世界に問題はない、と認めている人が含まれます。

 

④の「この世界に問題はない、けれども現象界を変えようとする」層は、③に属していながら、それでも現状を変えようと行為する人、を指します。

これは以前にも記しましたが、仏教的に表せば上座部を修めていながら、大乗的にふるまう人」ということであり、なかなかに少数派だと考えられます。

 

 

 ①と②の世界は、現象、表層的なものを指し、③と④の世界は内的、深層的なものを指しています。

 

これまでの世界を眺めつつ、SF的予測を施してみると、これからの世界は③と④に属する層の人々の役割が大きくなってくるのかな、と感じています。

 

これまでの世界に「③と④に属する人がいなかった」ということではなく、そっちの世界の重要性に人々が気付き始める、ということから、注目され取り上げられていくのです。

 

世界がそのような動きを見せ始める時、本当の意味で新しい社会が生まれてくるような、そんな気がしています。